Hola!(こんにちは!)
コスタリカ在住のfukurouです。
今回はコスタリカの主要作物の一つであるカカオを皆さんにご紹介します。
カカオはアオイ科に属する植物で、学名では「神の食べ物」を意味する、
「Theo(神の)Broma(食べ物)」と呼ばれています。
カカオをいう名前はメキシコ地域の先住民族であるナウア(Nahua)族の言葉である
ナウア語の「カカウア(Cacahua)」という言葉から来ていると言われます。
カカオはコスタリカを含む中米の国々へスペイン人の征服者たちがやってくる前の時代
から先住民たちによって栽培され、主に飲み物や通貨としても用いられてきました。
コスタリカでは現在でも、コーヒーやバナナ、パイナップル等に次ぎ、重要な輸出作物
として、主にカリブ海側や太平洋側南部の熱帯地域で栽培されています。
今回は、
- コスタリカのカカオの歴史
- コスタリカのカカオの主な生産地
- オススメのチョコレート
- カカオツアーに参加するなら
の順に皆さんにご紹介していきます。
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■歴史:
→カカオはスペインに植民地とされる前から、メソアメリカ地域(メキシコを含む中米
の地域)で栽培され、主に飲み物や薬、通貨としても用いられてきました。
元々は南米のアマゾン川、オリノコ川流域が原産と言われております。
↑コーヒーに見えますが、カカオパウダーで作られたいわゆるココアに近いもの。
カカオツアーに参加すると試飲させてもらうことが多いです。
1502年にコロンブスが第4次航海でアメリカ大陸にやってきた際に、カカオの種を
ヨーロッパに持ち帰ったそうですが、使い方が分からず、利用方法が分かったのは
それから20年近く経過した後に、アステカ文明でカカオが飲み物として利用される
ことが知られ、その後は砂糖や香辛料を加えたショコラトルがヨーロッパで流行。
ヨーロッパでの流行を受けて、中米地域でのカカオ栽培が拡大していきました。
スペイン人がコスタリカに入植してきた後もカカオの実はお金として扱われていて
1700年代にはカカオの実を貨幣として使用することが禁止されましたが、
1800年代に入っても、その習慣は秘密裏に続いていたようです。
1800年代に入るとコーヒーやバナナなどの作物がコスタリカの主要な農作物に
なっていき、1979年にカカオの木の病気が流行し、生産量が減少していきました。
その後は、コスタリカの熱帯作物研究所(CATIE)の協力もあり、コーヒーと同じく
環境に配慮しながら、生産量ではなく、品質にこだわったグルメカカオの生産に
取り組み始めました。
現在は、コスタリカのカカオやチョコレートはその品質の高さで知られていて、
シブ・チョコレートやブリットチョコレートは世界的にも知られています。
↑コスタリカのカカオ農場の多くは環境に与える負荷に考慮しながら、品質の高い
カカオを生産しています。
↑カカオを使った加工品もチョコレートだけではなく、色々な種類の加工品が販売
されています。こちらはカカオを発酵させた後に焙煎したもの。
お湯に溶かして飲んだり、そのまま食べても美味しかったです。
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■カカオの主な生産地:
→コスタリカでは主にカリブ海地域と太平洋側南部の熱帯地域で栽培されています。
①リモン県:
→コスタリカのカリブ海地域の県。特にタラマンカ(Talamanca)やブリブリ(Bribri)
等のリモン県南部はカカオの生産が盛んです。
②太平洋側南部:
→コスタリカの太平洋側の県であるプンタレナス(Puntarenas)の南部には
熱帯低地林が広がっています。その暑く、湿度の高い気候を活用して、
カカオが栽培されています。
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■オススメのチョコレート:
→日本から来られた観光客の方々の中には、チョコレートを買われる方もたくさん
いらっしゃいます。ここでは、いくつかオススメのチョコレートブランドを、
皆さんにご紹介します。
①シブ・チョコレート(Sibu Chocolate):
→コスタリカ産の高級手作りチョコレートのブランドとして有名です。
環境に配慮したカカオ生産を行っていることでも知られています。
シブ・チョコレートを販売しているお店はいくつもありますが、サンホセで
購入するならエスカス(Escazu)という場所に本店がありますので、
こちらで購入するのがオススメです。サンホセ市内からはタクシーで往復
約20ドル程度で行くことが出来ます。
②ブリット・チョコレート(Britt Chocolate):
→元々の創業者はアメリカ人ですが、コスタリカで作られた会社です。
高級チョコレートの位置づけです。味は甘さ控えめで、日本人の方にも食べやすい
味となっています。個人的なオススメはコーヒー豆をチョコレートで包んだもの。
チョコレートの甘さとコーヒー豆のカリカリとした触感、苦みがマッチしていて、
食べ始めると止まらない味です。
↑こちらはパッションフルーツのジャムが入ったチョコレート。かなり甘いですが、
美味しいです。
↑こちらはコーヒー豆をダークチョコレートでコーティングしたもの。
甘さ控えめで個人的にはオススメです。
③ガジート(Gallito):
→これはちょっと変わり種ですが、コスタリカ人がよく食べる庶民の味です。
かなり甘いのでお気をつけください(笑)値段は安くて、
小分けされたチョコレートが入ったパックが2ドル~3ドル程度で買えます。
話のネタになりますので、1袋ぐらい買ってみては?
↑こちらはガジートのチョコレート。色々な種類があります。
味は普通のチョコレートですが、コスタリカ庶民の味ということで話のネタにどうぞ
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■カカオツアーに参加するなら:
→コスタリカでは、コーヒー農園ツアーの他にパイナップル農園ツアーや、
バナナ農園ツアー等に参加して作物のこと、加工、環境保護についても学べます。
カカオについても同じで、様々な地域でカカオツアーに参加することが出来ます。
今回はそのうちのいくつかをご紹介します。
①ラ・カサ・デル・カカオ:
→コスタリカの首都、サンホセの中心地近くにあるお店で、お店の名前を直訳すると
「カカオの家」チョコレートとコーヒーが楽しめ、ツアーにも参加出来る他、
食事を楽しむことも出来ます。
②サラピキでのカカオツアー:
→サンホセから車で約2時間、コスタリカカリブ海側地域に位置するサラピキ(Sarapiqui)は熱帯雨林地域でカカオの栽培がされています。
カカオツアーには現地のツアー会社を通して参加したり、ロッジを通して予約を
することが出来ます。ここでは、いくつか有名なところをご紹介します。
③カリブ海側地域でのカカオツアー:
→カリブ海側地域(リモン県)はカカオ生産の盛んな地域で、カカオツアーを催行
している現地のツアー会社はたくさんあります。中には、カリブ海側地域の
先住民族であるブリブリ族の集落を訪問して、彼らのカカオにまつわる歴史や、
カカオ栽培等を学べるツアーもあります。
④ラ・フォルトゥーナ(La・Fortuna):
→コスタリカの北部にある地域で、アレナル富士とも呼ばれるアレナル火山や、
温泉が有名な場所です。カカオやマカダミアナッツ、サトウキビ等も生産されており
農業も盛んな地域です。町にはたくさんのツアー会社があり、多くのツアー会社が
カカオツアーを催行しています。
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■まとめ:
コスタリカのカカオ農家はコーヒー等の作物と同じく、環境に与える負荷を減らす農法を追求しているところも多く、品質が高いことが特徴です。
皆さんもコスタリカにお越しの際には、ぜひ高品質のカカオやそのカカオを使った
チョコレートを味わってみてください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、Hasta Luego!(また 次回!)